​頭部打撲

頭部外傷には、意識障害がないあるいはごく軽い意識障害のみを呈する軽度のものから、受傷後昏睡に陥るような重症なものまであります。当クリニックで扱うのは主に軽症の頭部外傷です。軽症の外傷でも受診して頂きたい場合は以下の通りです。

1 受傷時一瞬でも意識消失があった、あるいは、受傷時の記憶がない

2 打撲部のコブが大きい

3 打撲部の傷が開いている、あるいは、出血が止まっていない

4 手足のシビレや脱力(麻痺)、言語障害などの症状がある

例えば、飲酒後すべって転んで後頭部を打撲したとしましょう。頭を打撲するとその部位が腫れてきます。一部切れて出血している場合もあります。当然打撲部は痛み、脳に異常がないかどうか心配になります。クリニックにおいで頂ければ速やかに対処いたします。まず、行うのが出血部位に対する処置です。ついで、頭蓋骨に骨折がないか、頭蓋内に出血がないかを頭部CTでチェックします。かつて、頭の怪我をすると脳神経外科では、頭蓋骨のレントゲンを必ず撮影していました。今では、CTを撮ると、bone windowの画像も作れます。骨折の有無はこの画像でわかりますので、レントゲン撮影をする必要は無くなりました。

 

交通事故の被害者

交通事故の被害者の場合、意識障害がなく打撲部が小さい場合でも、時間が経って頭蓋内に小さな出血が見つかる場合があります。初診時の画像が後遺障害の判定に重要な意味を持っています。受傷後あまり時間をおかずにCT検査を必ず受けてください。

高齢者

高齢者が軽症の頭部外傷を受けた場合、受傷直後のCTで異常がなくても1—2ヶ月してから、頭痛や頭重感、認知症状、言葉が出にくい、手足が動きにくいなどといった症状が出てくることがあります。この場合、慢性硬膜下血腫という病気になっている可能性があります。CTで慢性硬膜下血腫が確認された場合、これまでは穿頭手術が治療のファーストチョイスでしたが、最近では、ある種の漢方薬を続けると血腫が縮小する場合があり、治療の選択肢が増えています。